トップページ > 人工授精について
人工授精(AIH/IUI)は、自然な性交によらず、ご主人に採取していただいた精液を精子や母体に安全無害な専用液(アイソレイト)および精子培養液にて洗浄濃縮した後、子宮内に細く軟らかい管(カテーテル)により約0.5ml注入するものです。
精子に異常のある方(数が少ない、運動性がよくない)、子宮頚管粘液の分泌の不十分な方、性交後精子確認試験(フーナーテスト)が不良の方、性交障害のある方、不妊原因の明らかでない方(原因不明不妊)などが対象となります。
一般的に1回あたりの妊娠率は5~10%程度と報告されています。当院では開院以来10%以上の高水準な妊娠率(参照:不妊治療実績)を示しています。人工授精そのものの技術のみならず、自然周期ならびに排卵誘発周期での適切な卵胞管理によるタイミング決定、排卵誘発療法(クロミフェン、FSH療法)の効果的な適用、充分な黄体補充ならびに賦活化によるところが大きいと考えています。
なお当院の人工授精治療では、重症卵巣過剰刺激症候群による入院管理、品胎以上の高度多胎妊娠は開院以来これまでにありません。
通常は7回目以上の施行では妊娠率が低下するために、6回までの妊娠をめざします。費用は自費となります(13,000~14,000円 ※午後診療では+2,000円です)。毎回、ご主人の保険証を外来にお持ちください。
1. 自然周期、もしくは内服薬(クロミッド、セロフェン、セキソビッド)使用周期
超音波検査により卵胞発育を観察して成熟卵胞と判断された場合(17mm、内服薬使用周期は20mm基準)、HCG注射あるいはGnRHアゴニスト(ナサニールやブセレキュア)点鼻薬を使い、排卵に導きます。尿のLHホルモンチェック(クリアプランなど)を参考にすることもあります。人工授精後、HCG注射や黄体ホルモンを内服する場合があります。
2. HMG(FSH)注射後のHCG注射あるいはGnRHアゴニスト点鼻薬による周期
HMG(FSH)製剤により卵胞発育を促進し、超音波検査により成熟卵胞(18mm基準)と判断された場合、HCG注射あるいはGnRHアゴニストを使い、排卵を起こします。人工授精後、HCG注射や黄体ホルモンを内服する場合があります。
月曜日の思春期・高度生殖補助医療外来は現在開設しておりません。開設予定が決まり次第、お知らせいたします。